朝青龍へ。君は何をしているのだろう?あれだけふてぶてしく振舞っていた君が、解離性障害だという。処分が出るほんの数日まで、あんなにふてぶてしかったのにどうしたのというのだろうか。

 君は自分がヒールということを忘れてしまったのだろうか。それとも突然、ベビーフェイスへ転向しようとしているのだろうか。

 でも、昨日テレビで君がひげをはやし車に乗るところをみて安心した。君はやはりヒールだ。

 ヒールがよく似合う。今までそうしてきたではないか。マスコミが何を言おうがいいじゃないか。君の21回という、優勝回数はすごいことに他ならない。誰が何を言おうがすごい。

 もし君が一人横綱であったとき、ベビーフェイスであったなら、相撲界の人気は低調であったと思う。君が強くて、大関たちをもろともせず、荒い技で勝ち抜くことに、我々はあぜんとした。その相撲内容は圧巻だった。そして、いつか君を倒す力士が出てくることを望んで、テレビを見たのである。

 いつの時代もそうである。千代の富士の時は、ヒールに北尾や小錦がいたから、一人横綱でも大相撲は人気があった。若貴時代は曙がヒールである。さかのぼって、北の湖もヒールである。

 横綱だから品行方正でなければいけないとすると、見ている側からするととてもおもしろくない。果たして、ベビーフェイスばかりの力士だけだったら、大相撲という世界は成り立つのだろうか?お客さんは見にいくのだろうか?

 北尾は不祥事を起こして、廃業させられた。北尾がいなくなってからの千代の富士はおもしろくなかったのは大相撲ファンであれば覚えているだろう。

 朝青龍にはだからこそ、平気な顔をし、謹慎をし、来年初場所に上がり、全勝優勝で勝ってもらいたい。それも、全力士、圧倒的な力技で。モンゴルに帰るなどといったことを言わずに。帰ってしまったら、君はベビーフェイスである。ベビーフェイスの君にはあまり魅力を感じない。絶対的力をもったヒールでいることこそ朝青龍としての価値があると思う。

 今、白鵬が横綱として出てきたが、相撲内容が面白くない。のらりくらいとしていてみているほうとしてはつまらない。大関の地位にいる時はそれでもよかったのだが。

 君がいないととにかく、今の大相撲はつまらなくなる。

 ぜひ、一皮むけた更に大きなヒールとなってぜひ帰ってきてもらいたい。