May 2006

3つの易

 「周礼・大卜篇」に上古以来周代初期の間に易は学術的に3つの系統に分かれていたとある。「連山易」「帰蔵易」「周易」の3つである。そのうちの「連山易」「帰蔵易」は既に失伝してしまい、現存するのは「周易」のみということはよく知られているところである。台湾の風水師等が「連山易」「帰蔵易」は実は風水の中に残っているなどという人があるがあれは間違っている。実際は失伝したのである。

というように古来より3つの易があったということは書物などからそう言われてきたのだが、ところが1973年に漢朝の馬王堆三号墓から出土した帛書に3つの易とは違う系統の易が書いてあったのだ。それは「乾」から始まり「益」で終わるものらしい。そこからわかることは易はもっと数多くの別系統のものが存在していたかもしれないということだ。それが淘汰されて今の周易だけになったということだろう。

もう一つその馬王堆三号墓から出土した帛書で特筆すべきことがある。それは易経の繋辞伝に書かれてある「大衍之五十」〜「知変化之道者、其知神知所行乎」という卜筮方法に関する記述の部分がその帛書(周易)には書かれていなかったのだ。つまり、その部分は後に加筆されたということになる。それはまた繋辞伝に書かれてある卜筮方法は古代中国で行なわれていた原始の卜筮方法とは限らないということである。因みに上記の部分が加筆されるのは漢文帝十二年以後のことらしい。

皆さんも易の歴史を研究するとおもしろい発見があるかもしれませんよ。

話しは変わり、昨日の五行易大講座、大変良かった。初心者の方にもわかりやすく、また濃い内容だった。あの内容で7千円は安すぎだ。原書のおかしい点を皆さん認識されたことだろう。終わってからの懇親会も和気藹々と終了。とても楽しかった。顔ぶれを知ったら皆さんも会いたかったと思いますよ。

 

筮法

 断易を得意にしています、もしくは専門にしていますという人は、日本に沢山いると思うが、その人に聞いてみたいことがあります。

あなたの筮法はなんですか?そしてあなたは何故その筮法を使うのですか?と。

ほとんどの人は自分の先生がその筮法でやっていたから。独学の人なら本に書いてあったからと答えるのではないだろうか?

果たしてそれで本当にいいのだろうか。筮法にはどういうものがあって、それはどういう特色があるのか等は最低限知った上で何を選択すべきかということを考えなければならないのではと思う。

筮法をいくつか挙げてみよう。「大衍筮法」、「金銭卦」全筮法、中筮法、略筮法、米卦、数字卦、神蓍、四遍筮法等まだまだいろいろとある。

果たして何が最適なのだろうか。

最も一般的な「金銭卦」全筮法は中国戦国時代に鬼谷子の独創とされる。唐代の「儀礼正義・士冠礼」にも具体的な記載がみられる。また清代に下って「増刪ト易」「ト筮正宗」に詳しく完整されたやり方が記載されている。

しかし、この「金銭卦」全筮法を確率論的にみると少陽・少陰と老陽・老陰の出る確率が3倍も違う。少陽・少陰のほうが3倍も多く出るのである。これは何故だろうか?何故3倍もの差があるのか?これでは動爻がとても少なく静爻が多く出る事になる。

その一つの答えは断易が動爻を重視し、それを神機と見るからだろう。あと一つ考えられるのは、古代においては変化というもが日常生活においてそうそう起きるものでなかった。現代と違って。そういったことも考えられるのではないだろうか?そう考えると変化の多い現代において果たしてこの筮法は有効なのだろうかという疑問が残る。確率論的に3倍もの格差があることも疑問である。

もう一つ、考察してみよう。日本独特の神蓍。特に関東の断易家がよく使うものだ。6個の八面体サイコロを箱に入れて一度に卦を出すものだ。もちろん、これも確率論的には金銭卦と変わらない問題がある。それに加えて一度に卦を出すことに疑問を感じはしないだろうか?卦というものは爻の積み重ねによって出されるのが普通である。それを一度で出すのである。果たしてそこに神機はあるのだろうか?

略筮法では断易の重要な判断法である、伏吟や反吟が出てこない。三合だって取れない。(三合を無理やり取る人もいるが)

この3つだけではない全ての筮法になんらかの疑問が出てくる。上に書いたことはあくまで私の考えであり、間違っているかもしれないし、他の意見もあるだろう。そして何が一番いいのかは何ともいえない。しかし、我々断易家は自分の使用する筮法を何も考えずに使用するのではなく、考えて使用することが必要なのではないだろうか。筮法に関する考察は今後もつづけなければならない。

ただ、単純に当たればそれでいいという考えはあるのだが。

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五上竜尋
風水、断易、八字、紫微等を修める。風水は本場香港、台湾で学ぶ。そこで風水が日常にとけ込み生活に活用されている姿を目にする。また日本では、占術に対する誤解がまだ多いとも痛感。真の占術を浸透させる一助を担えればと考えている。
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